取り崩しvs利回り運用|FIREの2つの出口戦略を比較
FIRE後の資産の使い方「取り崩し(SWR)」と「利回り運用(配当生活)」を徹底比較。メリット・デメリット・向いている人を解説。
2つの出口戦略
FIRE達成後、資産をどう使って生活するかには大きく2つの方法があります。
取り崩し(SWR方式)
インデックスファンド等に投資した資産を、毎年一定率(通常4%)で売却して生活費に充てる方法。元本は徐々に減少しますが、運用益で補いながら30年以上持たせることを目指します。
利回り運用(配当・利息方式)
高配当株・REIT・債券等に投資し、配当金や利息のみで生活する方法。元本には手をつけないため資産は維持されますが、より多くの資産が必要です。
当シミュレーターでは、この2つをフォームで切り替えて比較できます。
取り崩し方式の特徴
メリット
- 必要資産が少ない(年間支出の25倍 = SWR4%)
- インデックス投資のリターンを最大限活用できる(年4〜7%)
- 銘柄選定の手間が少ない
- 分散効果が高い
デメリット
- 元本が減っていく心理的ストレス
- 暴落時に売却すると回復が難しい(収益順序リスク)
- 30年を超える長期では不確実性が高まる
- 取り崩しのたびに売買手続きが必要
向いている人
- インデックス投資をメインにしたい人
- 合理的に判断でき、資産減少に耐えられる人
- FIRE期間が30年以内(50代以降のFIRE)の人
利回り運用方式の特徴
メリット
- 元本が減らない安心感
- 定期的な配当収入で「給料感覚」が維持される
- 暴落時も配当は比較的安定(減配リスクはあるが元本売却は不要)
- 資産を子供に残せる
デメリット
- 必要資産が多い(税引後利回り2.4%なら年間支出の約42倍)
- 配当に約20%課税される(NISA枠外)
- 高配当株は成長性が低い傾向
- 個別銘柄のリスク(減配・無配)
- 銘柄選定の知識が必要
向いている人
- 資産が減ることへの不安が強い人
- 「不労所得で生活」に魅力を感じる人
- 株式投資の知識があり、銘柄選定を楽しめる人
- 資産を次世代に残したい人
ハイブリッド戦略という選択肢
実際には、2つを組み合わせる「ハイブリッド戦略」が現実的です。
コア+サテライト方式
- コア(70%): 全世界株式インデックスを取り崩し方式で運用
- サテライト(30%): 高配当ETF・REITで配当収入を確保
この方式なら:
- インデックスの成長性を享受しつつ
- 配当収入で日常の生活費をカバーし
- 暴落時は配当でしのぎ、インデックスの取り崩しを一時停止
具体例
FIREナンバー8,000万円の場合:
- インデックスファンド: 5,600万円(年4%取り崩しで224万円)
- 高配当ETF: 2,400万円(配当利回り3%で税引前72万円、税引後58万円)
- 合計: 年間約282万円の収入
市場暴落時はインデックスの取り崩しを減らし、配当収入だけで一時的にしのぐことで、収益順序リスクを緩和できます。
当シミュレーターで両方の戦略をシミュレーションし、自分に合ったバランスを見つけてみてください。