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FIREと年金の関係|早期退職後の年金はどうなる?受給額への影響を解説

FIRE(早期退職)すると公的年金はいくら減るのか?厚生年金・国民年金の仕組みとFIRE計画への組み込み方、繰り上げ・繰り下げ受給の活用法を解説。

FIREすると年金はいくら減るのか

早期退職すると厚生年金の加入期間が短くなるため、将来の年金受給額は確実に減ります。具体的にどの程度減るか計算してみましょう。

厚生年金の計算式(概算)
年金額 ≒ 平均年収 × 0.005481 × 加入月数

例えば、平均年収500万円の場合:
- 22歳〜60歳(38年間)勤務: 約125万円/年(月約10.4万円)
- 22歳〜50歳(28年間)で退職: 約92万円/年(月約7.7万円)
- 22歳〜45歳(23年間)で退職: 約76万円/年(月約6.3万円)

50歳でFIREすると、60歳まで働いた場合と比べて年金が年間約33万円少なくなります。これは一見大きいですが、30年間分(65〜95歳)で約1,000万円の差です。

さらに国民年金(基礎年金)は、FIRE後も60歳まで保険料を納め続ければ満額(年約80万円)受給できます。未納にすると受給額が減るので、FIRE後も国民年金は必ず支払いましょう

年金をFIRE計画にどう組み込むか

年金は「あてにしすぎない、でも無視しない」のが正しいスタンスです。

保守的アプローチ(推奨)
年金を一切計算に入れずにFIREナンバーを設計する方法。65歳以降に年金が入ればボーナスとして取り崩し率を下げられます。最も安全なアプローチです。

現実的アプローチ
65歳以降は年金収入が加わる前提で、FIRE後の生活を「前半」と「後半」に分けて計画する方法。
- 前半(FIRE〜64歳): 資産の取り崩しのみで生活。この期間のFIREナンバーを重点設計
- 後半(65歳〜): 年金+資産の取り崩し。年金が月15万円あれば、取り崩しは月5〜10万円で済む

計算例(50歳でFIRE・夫婦)
- 年間生活費: 350万円
- 50〜64歳: 資産取り崩しのみ(15年間で約5,250万円必要)
- 65歳以降: 夫婦の年金合計 約250万円/年。不足分100万円を資産から取り崩し
- この計画なら、FIRE時に約7,000万円あれば95歳まで持つ計算になります。

繰り上げ受給と繰り下げ受給の活用

年金の受給開始年齢を変えることで、FIRE計画の柔軟性が大きく変わります。

繰り上げ受給(60〜64歳で受給開始)
- 1ヶ月早めるごとに0.4%減額(最大24%減額)
- 60歳から受給すると、65歳受給と比べて年金が24%少なくなる
- メリット: FIRE後のブリッジ期間を短縮できる
- デメリット: 一生涯減額された年金を受け取ることになる
- 損益分岐点は約81歳。81歳以上生きるなら65歳受給の方が総額で得

繰り下げ受給(66〜75歳で受給開始)
- 1ヶ月遅らせるごとに0.7%増額(最大84%増額)
- 70歳から受給すると、年金が42%増額
- 75歳から受給すると、年金が84%増額
- メリット: 長生きリスクに対する最強の保険
- 損益分岐点は約82歳(70歳受給の場合)

FIRE志向者へのおすすめ
50歳前後でFIREする場合、資産を50〜69歳まで取り崩し、70歳から繰り下げ受給で42%増額された年金を受け取るのが合理的です。年金月10万円が14.2万円になれば、70歳以降の取り崩しを大幅に減らせます。

FIRE後の年金保険料の支払い方

FIRE後も60歳までは国民年金の加入義務があります。支払い方を工夫すると節約できます。

国民年金保険料(2026年度)
- 月額約17,000円(年間約20.4万円)
- 夫婦なら2人分で年間約40.8万円

お得な支払い方法
1. 2年前納(口座振替): 約15,000円割引。最もお得
2. 1年前納: 約4,000円割引
3. 付加年金: 月額400円を追加で支払うと、「200円 × 支払月数」が年金に上乗せ。2年で元が取れる驚異的にお得な制度

免除・猶予制度
FIRE後に所得が低い場合は、国民年金の免除申請が可能です。全額免除でも将来の年金の1/2は受給できます(保険料を払った場合の半分)。ただし、FIREで十分な金融資産がある場合は、満額受給のために保険料を納めることをおすすめします。

iDeCoとの関係
FIRE後も国民年金に加入していればiDeCoに加入可能(月67,000円まで)。ただし、所得がなければ所得控除のメリットが薄い点に注意。FIRE後のiDeCo加入は、運用益非課税のメリットを活かしたい場合のみ検討しましょう。

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